導入のキッカケ
今から10年ほど前の床頭台やベッド周りはとにかく貼り紙や札だらけでした。「検査予定」や「注意情報」など、必要な情報を枕元や床頭台に貼って共有していたのです。
でも、傍から見るとかなり雑然としていて「患者の療養環境」という意味での景観もよくなく、また職員間の情報共有という意味でもうまく機能していないことが問題と考えていました。
ある日の学会発表で、北海道の病院が「マグネットを使ったピクトグラム」を使用し、患者さんの安静度や検査予定を表示していることを知り、ぜひ採用をしたいと考えていましたが、マグネットを交換する運用に看護現場が耐えられるか、ということを懸念していました。
そのタイミングで「電子カルテと連携した電子化ピクトグラム」を紹介され、「これであれば、職員も運用でき、情報共有も図れ、ベッドサイドの景観も改善できる」と、病院の新築移転と同時に導入する運びとなりました。
ユカリアタッチの魅力
一番の魅力は「電子カルテと連携していて、電子カルテの情報更新をするだけで、ベッドサイド端末の表示情報を変更できること」です。マグネットのピクトグラムの場合だと、入れ替えを手動で行うことが作業化してしまい、その部分は非効率だと思っていました。この点が改善できるのは、ピクトグラムの価値を高められるものだと感じました。
また、マグネットのピクトグラムと比べ、格段に多くの情報量を集約して表示できる機能にも魅力を感じています。
導入後の病院職員の反応は?
最初は新しいシステム製品なので、現場看護師には取っつきにくいという先入観があり、使用に抵抗感があったようです。そんな中、現場リーダーである主任看護師で構成される委員会で「事例に応じた使い方」をまとめ、スタッフに伝えていったことで、活用が進みました。使いこなすまでにある程度の時間は必要でしたが、今ではなくてはならない存在になりました。
また、看護師以外の職種、特に看護補助者との情報共有が円滑になりました。電子カルテがあっても、看護補助者はカルテを見る機会がほとんどないため、看護師と看護補助者との情報格差ができてしまっていました。例えば、移動手段。車いす移動なのか、独歩なのか、看護補助者がその場で判別できないシーンもあり、補助のたびに看護師に確認するため、手間がかかっていました。これが今は一目で見てわかるようになっているので、看護補助者の作業効率化も図れ、看護師も安心してケアをお願いすることができるのです。一方で、まだまだ看護補助者への浸透はこれからという部分もあります。院内での教育、指導、工夫で、さらに活用シーンが増えていくようにしたいと思っています。
ユカリアタッチを導入したことの評判
他病院からの問い合わせもあり、「機能自体がうらやましい」「画面が大きくて見やすい」「使いやすい」等のお声を頂くことが多いです。看護師目線での機能が充実しているのではないでしょうか。
就職活動中の学生や中途入職希望者からも評価されています。設備が整っていると実感頂けることから、当院への応募に繋がっており、競争の激しい看護師採用市場での強みにも繋がっています。
またユカリアタッチの中でもバイタル測定器をかざすだけでデータを電子カルテに登録することができる「バイタル測定器連携機能」は、看護師の働き方改革の一助になると考えています。実際、病棟看護師からはこの機能により「時間効率がよくなった」という声が多く聞かれました。「働き方改革」に先駆けて導入できたことは本当に良かったです。
患者さんからの声
導入を検討されている病院様へのメッセージ
新しい製品を導入しようとすると、なかなか院内の理解を得られないこともあるかもしれません。また、使いこなしたり、慣れたりするまでに時間がかかるかもしれません。
ただ、使い始めてユカリアタッチは今やかかせないツールになり、「チーム医療」に役立つ製品だと実感しています。
例えば、ドクターの回診。看護師が電子カルテを持っていくと動きが悪くなります。でもユカリアタッチがあれば、診療情報参照機能があるので電子カルテがなくても、その場で対応ができます。一緒の画面を見て、医師・看護師・患者さんが病室で一体になれます。
ユカリアさんは院内に懇切丁寧に説明を行ってくれたり、一緒に運用課題を解決しようとしてくれたり、単にサービス製品の提供だけでないサポートがあったことも良かった点だと思います。これからも、よりよい製品・機能の拡充を期待しています。
※各職員の方々の役職は導入当時のものです